「人生に疲れてしまった」と感じてしまうと無気力になり、毎日の仕事や生活が雑になり、さらに状況が悪化する悪循環に陥ってしまいます。
現状をずるずると続けてしまうと、あなたの人生はそのまま変わらない、というよりも老化を加味すると状況はさらに悪化していってしまいます。
そこでこの記事では、毎日・人生に疲れてしまった人が前向きになり、立ち直ることができるように以下について紹介していきます。
- 人生に疲れている人の特徴・原因チェック
- 人生に疲れた現状がよい方向に変わる方法「考え方 編」
- 人生に疲れたときにやってはいけないこと
- 誰でも相談できる相談窓口紹介
ここでぜひ知っていただきたいのは「心と体の疲れは回復できる」ということです。
あなたが人生に疲れたと感じていても、適切な対策を取ることで今の状況を好転させることもできるのです。
今の状況を解決させるヒントとしてぜひ本記事をお役立て下さい。
日本人はみんな疲れてしまっているという驚きの調査データがあります。
一般社団法人日本リカバリー協会が2023年に1248人に対して行った「日本の疲労状況2023」によると、約80%の日本人は疲れを感じていることがわかりました。さらに、慢性的に疲れている人は男女かかわらず約40%もいる状況です。
画像:日本の疲労状況2023|一般社団法人日本リカバリー協会
さらに年代別に見てみると、20代~40代の比較的若い年代ほど慢性的な疲労がたまっており、毎日あるいは人生に疲れている人は多いようです。
▼年代別の疲労状況(男性)▼
画像:日本の疲労状況2023|一般社団法人日本リカバリー協会
▼年代別の疲労状況(女性)▼
画像:日本の疲労状況2023|一般社団法人日本リカバリー協会
20代~40代の人の疲れが多くたまってしまうのは、
- 仕事で新人~中堅にあたり雑務、責任、プレッシャーがきつい
- 結婚、出産、子育てなどライフステージの変化が激しい
- 体力の衰えを感じ、周囲との人生の差も広がり辛さを感じる
などが考えられます。
目次(タップで各項目へジャンプできます)
人生に疲れている人の特徴・原因チェック
人生に疲れてしまう人には以下のような状況に陥っている場合が多くあります。
一つでも当てはまるものがあると、精神的・肉体的に疲れがたまっている状況と考えれられますので、なるべく早く解決策に取り組む必要がありますのでチェックしてみて下さい。
- 仕事で新人~中間管理職にあたり、板挟みや責任、人間関係など職場のストレスが大きい
- 仕事と家庭の両立ができない
- 頑張って努力しているが実らない
- 経済的に不安で休みたくても働くしかない
- SNSで他人と比較して自分のダメさに憂鬱・無気力になる
- 両親の介護で心身への疲れ・ストレスが大きい
- 恋愛・婚活が上手くいかず精神的に疲れている
- 結婚・出産・育児などライフスタイルの変化が大きすぎて対応できない
- 肉体的に衰え今までできたことができなくなっている
以下で簡単に紹介しましょう。
解決策を知りたい方はいかのボタンをタップすると、解決策の項目にジャンプできます。
仕事の板挟みや責任、人間関係など職場のストレスが大きい
仕事は人生が疲れたと感じる大きな原因の一つです。
責任あるポジションでプレッシャーが辛い、上司や同僚など職場の人間関係がストレス、残業ばかりで寝る時間もない毎日など、人生が仕事で埋め尽くされて疲れてしまいます。
仕事と家庭の両立ができない
子供がいる場合、仕事と家庭の両立は難易度がとても高くなります。
夫婦のパートナーが家事育児をせずワンオペ状態という場合はさらに最悪で、自分・子供・パートナーの3人の面倒を見るハメになり、休日も休めず疲れてしまいます。
頑張って努力しているが実らない
目標に向かって頑張って努力しているのになかなか成果が出ない状態が続くと「自分には才能がないんだ」「もうやめようかな」と人生でやっていることに意味を見いだせなくなり疲れてしまいます。
結果が出るまで時間がかかるのはわかっているけど、毎日の生活も削っていて苦しい状況が続きます。
経済的に不安で休みたくても働くしかない
給料は増えない。でも物価が上がって生活は苦しい。家賃・ローン・保険などの支払いは待ってくれない。働くしかない。
お金が十分にない状態だと将来が不安になり働かざるを得ませんが、低い給料なので結局楽にはならない負のスパイラルにはまり、人生に疲れてしまいます。
SNSで他人と比較して自分のダメさに憂鬱・無気力になる
SNSを見て友達あるいは同年代の人がいい生活をしている、夢を実現させている姿を見て「私は何もできてないダメな人間だ」とネガティブな気持ちになってしまいます。
SNSは都合いい部分を切り取って投稿できるため、見えない部分の努力や苦悩は見えにくく、自分の人生はダメだと勘違いして疲れてしまいます。
介護で心身への疲れ・ストレスが大きい
両親(義両親)や身内の介護が必要な場合、もちろん大切な家族なのは理解しています。
でも、奇声や暴力などコントロールできない状況に苦労し、周囲の目が辛く刺さり、汚物の処理をし、お金も時間も失い、鏡で見た自分の顔も老け込み、人生に疲れを感じてしまいます。
恋愛・婚活が上手くいかず精神的に疲れている
マッチングアプリ、婚活パーティ、結婚相談所を活用するもなかなか良い出会いがない。結婚したいが恋愛が続かない。
年齢が進むに連れて肉体的にも衰え、焦りが生まれ、お金と時間がどんどん減っていく。ときには傷つけられることもあり、こんな状況が続く人生に疲れ嫌気が指してしまいます。
転職・結婚・出産などライフスタイルの変化が大きすぎて対応できない
変化があるのは良いことですが、仕事や家庭の変化が大きすぎて自分が追いつけないと人生に疲れてしまいます。
特に転職・結婚・出産した後の期間は今までの人生にない苦労も多く、ストレスから疲れてうつ状態に陥ることもあります。
肉体的に衰え今までできたことができなくなっている
若い時はできていたのに体が追いつかない、思うように動かない、ボケが進んだなど、老いを感じると痛烈なダメージを受けます。
体力もなくなるので疲れやすくなり、さらに自分でできる限界や可能性が狭まっていくのを感じると絶望して残りの人生を諦めて無気力に過ごしてしまうこともありえます。
誰からも感謝されない、認めてもらえない
仕事や家庭で一生懸命やっているのに誰も評価してくれない、ねぎらってくれない、「ありがとう」といってくれない。
人間の本能的な欲求である承認欲求が満たされず、私は何のためにやっているんだろうと今の生活・人生に疲れてしまいます。
人生に疲れた現状がよい方向に変わる方法「考え方 編」
ここからは人生に疲れた人に試してほしい、現状を改善する解決策を紹介していきます。
心を回復させる解決策、体を回復させる解決策の2つに分けて紹介していますので、自分に当てはまるものをぜひ参考にしてみて下さい。
まずは心が楽になる方法を紹介します。
線引き・距離感を変える
物事や人間関係の線引を変えてみましょう。
たとえば、今までは仕事のために残業して身を削って働いていたけれど報われないなら、その会社はあなたから搾取することしか考えていないかもしれません。
であれば、こちらも相応にドライに接しても良いのです。
残業をやめ、嫌な同僚と距離を取り、自分の範囲外の仕事はNOと言う。怠慢だと言われれば給料を上げろと言い、無理と言われれば辞めればいい。
友達関係も同様です。付き合っていて「一緒にいたくない」と違和感を感じる友達からは距離をおいてみましょう。
今までの線引を変えるとは、あなたの本音に従っているということだけで何も悪いものはありません。むしろ人生での無駄を無くし、本当に大切なものに注力するためにとても大切です。
他人に期待しない
良い意味で他人に期待しないようにしてみましょう。「見限る」という意味ではなく「やってくれたらラッキー」と思って自分のもつ期待値を下げるという意味です。
たとえば、「これくらいできるはず」という他人への期待が裏切られることで「何でできないんだ」とイライラが生まれてしまいます。
一方、「これくらいできたらラッキー」と思っていれば、たとえできなかったとしても、もともと期待していないので心が疲れることはありません。
他人への期待をやめることで、物事をおおらかに捉える事ができるようになり、人生で疲れることも減っていきます。
遠い理想はひとつ先の目標に置き換える
理想を持つのはいいことですが、遠い理想だけを見ていると現実とのギャップに悲しくなるだけです。そこで、遠い理想へ続く一つ先の目標を設定してみましょう。
たとえば「副業で月100万円稼ぐ」と理想をもっていてもすぐには達成できず、気持ちも落ち込みやすくなります。そこで「月1万円をまず稼ごう」と一歩先の目標を設定すれば、手が届きやすくなり、気持ちも高まります。
そしてひとつ先の目標を達成したら「月1万円を達成したら、次は2万円だ」のように、またそのひとつ先の目標を設定すればいいのです。
自己肯定感を高める
「今の自分はよくやっている」と自己肯定感を高めることで、自分に自信がもてて人生に落胆したり疲れることも減っていきます。
自己肯定感を高める方法として、毎日寝る前に1つ自分をほめてあげましょう。日記やメモに残しておくのがおすすめです。
自分の良いところを意識して見つけられるようになり、自分をほめて認めてあげることに慣れて自信にもつながっていきます。
さらに、慣れてくると他人の良いところにも気付けるようになり対人コミュニケーションもうまくなっていきますよ。
比較をやめて自分の幸せに焦点を当てる
他人との比較を止めて、自分は何があれば幸せを感じるのかを考えてみましょう。
高い年収、広いタワマン、高級車、美しいパートナー、子供の英才教育、海外旅行など、誰かに見せるための装飾品ではありませんか?
上記のような理想の生活は「あればうれしい」というもので、実際には
- 生きるのに困らない程度の年収
- 自分の自由な時間があり
- 健康で楽しく長生きでき
- 家族とワイワイ食卓を囲み
- 子供が幸せになる
という状態でも幸せを感じるのでは?
上記は一例ですが、あなたにとって幸せを感じる最低限のレベルはなんでしょうか?
一度考えてみて下さい。自分の幸せのラインがわかると、隣の芝が青く見えることもなくなります。
完璧主義をやめる
完璧主義だと人生でも満足できることがなくなり疲れることも増えてしまいます。
特に、すべての条件が満たされる理想の状態など実現するのは難しく、実現できたとしても長い時間続かないものです。
ですので、完璧な状態を目指すのではなく「今のベストを尽くす」と考え方を切り替えてみましょう。
今の条件の中でベストを尽くした(=制限の中で自分なりに完璧にやった)と考えることで、与えられている環境で最善を尽くすことができます。
たとえば仕事では時間制限のある中、質と量が求められることがありますが「納期を守る範囲内で質も量も最大限高めた」と自分を肯定してあげることができ、疲れを減らすことができます。
捉え方を変える(リフレーミング)
物事の捉え方を変えるだけで疲れた人生が楽になることもあります。
たとえば、やることがあるのにSNSで時間を消費してしまったら「もうこれしか時間がない」と思うのではなく「まだこれだけ時間がある」と捉え方を前向きにするイメージです。
心理学では「リフレーミング」と呼ばれる方法で、ネガティブな状況も前向きに捉えられるようになります。(もちろん、あまりに辛いことを無理にポジティブにする必要はありません)
また、一見ネガティブに思えても、実は大したことがなかったと気づく事もできるようになるので、一気に人生が楽になりますよ。
目の前の小さな幸せに気づく
人生に疲れている時は、極端に大枠で「自分は不幸」のように思ってしまいますが、今ある小さな幸せに目を向けてみましょう。
- ありがとうと言ってもらえた
- おいしいご飯を食べられている
- お風呂が気持ちいい
- 寝起きができる家がある
- 大切な家族がいる
- 自分も生きている
など探してみると、実はたくさんの小さな幸せに包まれていることに気づくことができます。
幸せは大きさよりも数が大事。自分で幸せに気付けるようになると人生の疲れも和らぎます。
人生に疲れた現状がよい方向に変わる方法「行動 編」
続いて、人生に疲れた人に試してもらいたい「行動」について紹介します。
十分な睡眠をとる
人生に疲れているとは、実のところ体が疲れていると言い換えることもできます。特に慢性的な睡眠不足が続くと、肉体面・精神面にさまざまな悪影響を及ぼしてしまいます。
人生に疲れたと感じるなら、まず「7時間程度の寝る時間を確保する」を最優先に毎日を組み立ててみましょう。
もちろん出産直後など、どうしても睡眠時間が確保できないときもありますが「寝ること」を最優先に生活してみるだけで体が回復し、やる気もみなぎり、毎日を自分でコントロールしている実感も生まれ、前向きになれますよ。
栄養バランスの良い食事をとる
睡眠とあわせて毎日の食事にも気をつかってみましょう。
十分な睡眠がとれても、必要な栄養がとれていないと体の回復が進まなかったり、元気に活動するエネルギーが作れないためです。
野菜、肉や魚、お米など、あなたの好きなものを中心に、栄養バランスがよくなるように食事のメニューを考えてみましょう。
物価高で野菜が高いといったジレンマはありますが、長い目で見てお金よりも体の健康を優先させたほうが得をしますので、自分の栄養バランスに配慮した食生活を送ってみてください。
なお、コーヒーや栄養ドリンクなどからのカフェインのとりすぎ、アルコールのとりすぎは体への負担が大きくなってしまいますので、控えるようにしましょう。
体力をつける
睡眠や食事とあわせて、適度な運動を通して体力をつけることも大事です。
軽く汗をかく程度のウォーキングやジョギングなど、体力がつき代謝も上がりやすい運動をはじめるとよいでしょう。また、体幹を鍛える運動、たとえば自宅でできる「プランク」や「ヨガ」などもよいでしょう。
バカバカしいと思うかもしれませんが、毎朝公園でラジオ体操をするというのもおすすめです。大きな公園では町内会の人たちが集まりラジオ体操をしていることもあり、一度調べてみると良いでしょう。
SNSをやめる
SNSアプリをスマホから削除してSNS絶ちをしてみましょう。
あなたはあなたの人生に集中すればよくて、あえて他人の人生を覗き込みに行って疲れる必要はないのです。
また、情報収集の意味合いで使っているならまだいいですが、なんとなくSNSを見てしまうといつの間にか時間が奪われ、やるべきことができず「無駄な時間を過ごしてしまった」と後悔も増えてしまいます。
何もしない時間を作る
人生に疲れてしまうのは毎日が忙しすぎることも挙げられます。
1日10分でもいいので「あえて何もしない時間」を作ってみましょう。
何もしない状態をつくると、脳を休めることができ、体力だけでなくメンタルの回復も期待できます。
ゆったりと楽な姿勢で座り、何度か深呼吸をして、ぼーっと空を見るのがおすすめです。視界に入る情報が少なくなりリラックスできますよ。
転職する・転職活動をする
今では転職は一般的になり、
- 転職をして年収が数十万円単位で上がった
- フレックスやリモートワークができてワークライフバランスが良くなった
- 社風が誠実で人間関係のストレスがなくなった
など、転職で疲れている人生を良い方向へ変えている人はたくさんいます。
転職活動のエネルギーは必要になりますが、まずは転職エージェントに登録してあなたの現状に適した就職先がないか相談してみるのがおすすめです。
誰かに頼む・助けてもらう
疲れてしまうときは、すべて自分で背負い込まず誰かに助けてもらいましょう。
仕事では同僚や上司に、家庭ではパートナーや両親に、あるいは家事代行サービスやケアサービスなどでもよいでしょう。
誰かに助けてもらうことができるようになると、一気に肩の荷が降りて、心と体に余裕が生まれます。
人生に疲れたときにやってはいけないこと
さいごに、人生に疲れた人がやってはいけないことを紹介します。
極端思考、悪いもの探し
心身に疲れがたまると視野が狭くなってしまい、考え方が極端になったり、自分が不幸な理由を探そうとしてしまいます。
「一つの問題が悪い、だから私の人生はすべて悪い」のようなことはなく、良いこと、普通のこと、悪いことがミックスされているものです。
「これは嫌だな」というものと「これは嬉しいな。よかったな」というものを切り分けて人生を振り返ってみると、悪いことだけでなかったと気づけるでしょう。
もちろん嫌なことは頭に残りやすいので、全てが悪いいことに思えてしまうのは仕方ありませんが、極端に悪い部分を見続けると良いことを感じられない負のスパイラルに陥ってしまいます。
自分にダメージのある衝動行動
人生に疲れたといって、自暴自棄になり、自分が辛く追い込まれていく行動はやめましょう。
特に自分の体と生活にダメージのある行動、たとえば
- 暴飲暴食をする
- 逆に何も食べない
- アルコールを大量に飲む
- 多額のお金をギャンブルに使う
- 衝動的に高額な商品を買う
- 自傷する
など、それをすることでその後のあなたが傷ついてしまってはさらに苦しくなってしまいます。
他人を傷つける衝動行動
自分とあわせて、他人を傷つけることもしないようにしましょう。
- ストレス発散のために身近な人にいじめをする
- 八つ当たりのような形で暴力をふるう
といった他人へ矛先が向かってしまうと、その人が傷つくのはもちろんですが、あなたを助けてくれる人もいなくなってしまいます。
人生に疲れた、つらい時はまず誰かに頼って
辛いときはどうか、一人で抱え込まず、助けを求めて下さい。
こちらの「まもろうよ こころ」は厚生労働省が運営している心の相談サイトです。
人生に疲れた、毎日辛いけど相談相手がいない、もうどうしたらいいかわからないなど悩みを抱える人向けに、電話やSNSをとおしてあなたの苦しい状況について話を聞いてくれて必要なサポートをしてくれます。
基本的にフリーダイヤルで無料で、誰でも気軽に使っていいサービスですので、辛いと感じる時はぜひ活用してみて下さい。(一部の電話番号で通話料が必要になる場合があります)
公式サイト:まもろうよ こころ|厚生労働省
人生に疲れたときの解消法まとめ
人生に疲れた人が今を良い方向へ変えるための方法について紹介してきました。
人生にはいくつもの要素があり、その要素には波があります。
たまたまいくつかの波が重なって大波になると、突然人生がうまくまわらなくなり追い込まれ、疲れてしまうのです。
今回紹介したいくつかの方法を実践できると、あなたの人生が着実に変化するはずです。
まずはできそうなものから一つずつ試してみて下さい。
あなたの人生が少しでも好転するヒントになれば幸いです。