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まずちょっと説明すると、我が家はお小遣い性ではなく、夫婦お互いが好きな時に好きな分だけお金を自由に使っていいシステムです。
買い物時はいつもキャッシュレスなのですが、お店によっては現金も必要なところがあったり、スーパーで買い物するとき「現金支払いだとポイント〇〇倍」という場合もあり、たまに現金をまとめて銀行から下ろして妻に支給しています。
普段の生活費は基本的に僕の口座から、貯蓄とか投資とか生活以外の目的で使うお金は妻の口座から出しているので、僕から妻へ現金を渡しているっていう感じなんですね。
さて、そんなある日、いつものように妻のみきちゃんが生活のために「お金くれー」と行ってきました。
「おけー!」と、いつものようにお金を渡したのですが、様子がいつもと少し違うみきちゃん。
「・・・・・・ねえ、もっと細かいお金ないの?」
と、めずらしく追加注文があったんです。
「財布の中に9千円あるよ」
と、返したところ、
「じゃあ、あと4千円もよこしな!」
と、まさかの追加要求!?
「ど、どうぞ・・・」
と僕は圧に押され、震える手によってパタパタと小刻みに踊っている野口英世4名をみきちゃんに渡しました。
この時僕は心の中で思ったのです。
(こ、こんな、おそろしく自然に、手慣れたように、流れるように、カツアゲができる女性だったなんて・・・!)
と。
過去幾度となくお金を巻き上げてきた人が更生して収容所からシャバに出てきたけど久しぶりに昔の片鱗を出しちゃいました的な恐ろしさを感じていました。
僕の知らない、決して語られることのない、彼女のミステリアスな過去がさらに深みを増した(主に闇の意味で)、背筋が凍った一幕でした。
・・・逆らわないでおこう。
・・・生き続けるために。
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