結婚して世帯を持つと、友人や仕事仲間に自分の妻を紹介する場面も出てきます。
そんなとき、あなたは自分の妻を何と呼んで紹介していますか?
妻の呼び方にはいくつかの種類がありますが、実は妻が嫌がる呼び方もあるのです。
そこで今回は、人前で妻(女性配偶者)を何と呼べばいいかシンプルな答えを紹介します。
(※見たい項目をタップするとジャンプできます)
今の夫婦は妻をどのように呼んでいるのか、妻は何と呼ばれたいのかについての調査データも交えて紹介していきます。
夫の呼び方で迷った際にぜひ参考にしてみてください。
あわせて読みたい
夫の呼び方、シンプルな答えとスマートな考え方
目次(タップで各項目へジャンプできます)
【結論】自分の配偶者は「妻」、相手の配偶者は「奥さん(奥様)」がベター
他人に紹介するとき無難な妻の呼び方
妻の呼び方については
- 自分の女性配偶者は「妻」
- 相手の女性配偶者は「奥さん・奥様」
が無難でおすすめです。
「妻」は公的書類でも使われる夫の配偶者を表す用語であり、フォーマルな場でもカジュアルな場でも対応できるため使いやすい表現です。
「奥さん・奥様」は、元々は奥方(貴人や身分の高い人の妻)を表す言葉でしたが、現代では相手の妻を敬って呼ぶ言葉として広く使われています。
一番使われている妻の呼び方は「嫁・嫁さん」
リクルートブライダル総研が2021年に行った「夫婦関係調査2021」によると、他人の前で自分の妻を呼ぶとき全体的に一番多かった呼び方は「嫁」「嫁さん」でした。
「妻」と表現するよりも「うちの嫁」「うちの嫁さん」のように表現した方がカジュアルな印象になり、会話でも使いやすいことから世代を問わず広く使われているのでしょう。
妻は夫から「妻」と呼ばれたい
一方で、妻は夫からどのように呼ばれたいかは、実際の妻の呼び方とズレがありました。
2017年に株式会社インテージリサーチが行なった「夫婦の呼び方に関する調査」によると、夫から「妻」と呼んでほしい人が多いという結果が出ています。
画像:11 月 22 日は「いい夫婦の日」~「嫁」と呼ぶ男性、「妻」と呼ばれたい女性~夫婦は互いをどう呼んでいる?全国 1 万人調査|株式会社インテージリサーチ
「嫁」か「妻」かだけでなく、
- 「うちの」⇒ 所有物感があって嫌
- 「家内」⇒ 家の中のことだけやっているイメージで嫌
- 「相方」⇒ お笑い芸人っぽくて嫌
など、自分の呼ばれ方に違和感を覚えたり嫌だと感じている妻もいますのでその点は注意が必要です。
もし妻から「こう呼んでほしい」と言われたら、妻の意見を尊重して呼び方を変えるように夫婦ですり合わせていきましょう。
ちなみに、妻・夫の呼び方について気にしている人はほとんどいない
ちなみに、夫婦の呼び方を気にしている人はかなり少ない状況です。
同調査によると、およそ9割の夫婦が「基本的に配偶者の呼び方にこだわりはない(※)」と回答してます。
画像:11 月 22 日は「いい夫婦の日」~「嫁」と呼ぶ男性、「妻」と呼ばれたい女性~夫婦は互いをどう呼んでいる?全国 1 万人調査|株式会社インテージリサーチ
(※)「特にこだわりはないし、こだわりを持つ人に違和感がある」「こだわりはないが、気になる人が多いのであれば改めていく方が良いと思う」の合計
ですので、夫婦で妻の呼び方・呼ばれ方に違和感を感じるなら夫婦ですり合わせておき、そのほかの場面ではあまり気にする必要はありません。
コミュニケーションの本質は「呼び方」ではなく「人」ですので、妻の呼び方に意識を向けるのはほどほどにして、その場の会話や振る舞いに意識を向けることが大切です。
(場合別)自分の妻の呼び方
自分と相手の妻の呼び方について紹介してきましたが、あらためて場合別に妻の呼び方を整理しておきましょう。
まずは自分の妻の呼び方について紹介します。
親しい友人との会話の場合
親しい友人との会話であなたが自分の配偶者(女)を呼ぶときは「嫁」「妻」「奥さん」など、妻の気持ちを尊重しつつ呼び方を選ぶと良いでしょう。
ちなみに、親しい友人との会話であれば
- 妻の名前(呼び捨て、〇〇さん、〇〇ちゃん)
- ニックネーム
- ママ、お母さん、ハニー
など、普段呼んでいる妻の気軽な愛称で呼ぶとより親密に会話を楽しめるのであわせておすすめです。
フォーマルな場で自分の妻を呼ぶ場合
仕事仲間との会話、パーティでの立ち話など、比較的フォーマルな場所では安定的に使える「妻」と呼ぶと良いでしょう。
比較的カジュアルな場であれば「嫁」「嫁さん」などを使ってもよいですね。
なお、最初にも書いていますが、妻の呼び方はあまり気にしなくてもOKです。もっと大事な相手とのコミュニケーションに意識を向けて楽しみましょう。
自分たち夫婦が同性婚、事実婚、ジェンダー平等を意識している場合
自分たち夫婦が同性婚や事実婚をしている、あるいはジェンダー平等を意識しているなら「パートナー」と呼ぶとよいでしょう。
(場合別)相手の妻の呼び方
続いて、相手の妻の呼び方について紹介していきます。
親しい友人との会話の場合
親しい友人との会話では相手の妻の呼び方は
- 友人の名前+奥さん、奥様(〇〇の奥さん)
- 相手の妻の名前(〇〇さん、〇〇ちゃん)
- ニックネーム
などがフレンドリーでよいでしょう。
フォーマルな場での会話の場合
他の人の妻を呼ぶときは「奥様」「奥さん」が無難です。
名前がわかったら、その後は相手の名前で呼ぶのもよいでしょう。
基本的に奥様、奥さんという呼び方で違和感を感じる人はほとんどいません。
どんな妻の呼び方でも相手は汲み取ってくれますので、気にしすぎず、会話・コミュニケーションを楽しみましょう。
2人組の男女の関係がわからないとき
もしパーティなどで2人組の男女がいたとき、関係がわからないこともあるでしょう。
そんな時は「お連れの方」や「お連れ様」と呼んでみましょう。
「お連れの方」「お連れ様」はどちらも相手の同伴者という意味で使えますし、配偶者の意味としても使えますので初対面の時に使いやすい言葉です。
相手夫婦が同性婚、事実婚、ジェンダー平等を意識している場合
相手夫婦が同性婚や事実婚をしている、あるいはジェンダー平等を意識している場合は「パートナーの方」と呼ぶとよいでしょう。
ただ、同性婚の場合はわかりやすいですが、事実婚やジェンダー平等を意識しているかどうかはなかなか分かりにくいものです。
その場合は、先に紹介している「お連れ様」を使いつつ、
- 「うちの妻・嫁」と呼んでいれば「奥様」と呼ぶ
- 「うちのパートナー」と呼んでいれば「パートナーの方」と呼ぶ
のように、相手がどのようにパートナーを呼んでいるかを観察して、相手の呼び方に合わせるとスマートです。
妻の呼び方関連用語の意味の違い
最後に、学びとして「妻」に関する用語の意味について簡単に整理しておきます。
妻
「妻」は配偶者である女性のことです。結婚した男女のうち女の方を指します。
日本の公的書類で続柄を記載するときにも使われるため、最も基本的な配偶者の呼び方といえます。
フォーマルな場でもカジュアルな場でも使える呼び方です。
嫁
「嫁」は配偶者の女性のことを指します。対義語は「婿(むこ)」。
結婚式の花嫁という意味であったり、自分の息子の配偶者(嫁入りしてくれた義理の娘)を呼ぶ際に使われますが、一般的な妻の呼び方として広く使われています。
「妻」よりもカジュアルな印象もあり、「嫁さん」のように会話の中で気さくに使いやすいと言えるでしょう。
奥様、奥さん
「奥様・奥さん」は貴人の妻を敬って呼ぶ言葉で、家の奥の間である「奥方」に住む人という意味が語源とされています。
「うちの奥さん」や「あなたの奥様」のように、自分あるいは相手の妻を呼ぶ際にも使えます。
家内
「家内」は家の中という意味の言葉です。
過去の日本は専業主婦が主流だったため、家内を司る人という意味から妻を家内と表現していました。
現代では夫婦共働きが一般化し、男女平等も浸透していることから、家内という表現は若い世代から古臭い印象を持たれてあまり使われていません。
女房
「女房」は元々は貴族の身辺で直接お世話をする女性使用人を指す言葉です。
現代では男女平等が浸透してきており、上下関係の意味を含んだ女房という言葉は使われなくなってきています。
ただ、「姉さん女房」のように相手の妻が年上だったときの表現としてはしばしば使われます。
かみさん
「かみさん」は商人や職人の妻を指す言葉です。
「うちのかみさん」「お前んちのかみさん」のように、自分あるいは他人の妻を呼ぶ際にも使うことができます。
強い女性のイメージで、職人気質を持った人が使っている印象があるでしょう。
パートナー
「パートナー」はスポーツやダンス、あるいはビジネスなど様々な場面で協力し合う関係にある人を指します。
深く信頼している人物というニュアンスもあるため、夫婦の配偶者を指して使われることもあります。
また、男女あるいは上下の意味を含まず平等な関係性を表すことから、同性婚や事実婚などで相手を表現する時など広く使われる表現です。
お連れ合い様、お連れの方
「連れ合い」は自分が連れている人という「同伴者」を指す言葉で、配偶者も意味します。
妻だけではなく夫に対しても使う事ができる言葉です。
自分で使う場合よりも、初対面の男女に対して「お連れ合い様」「お連れの方」のように使うケースが多いでしょう。
ママ、お母さん
「ママ」や「お母さん」は母親を表す言葉です。
子育てをしている家庭では夫が妻を「ママ」や「お母さん」と呼んでいることも多く、自分の妻を「ママ」や「お母さん」とそのまま呼ぶこともあります。
ただし、実母を指す言葉でもあるため、「私はお前の母親じゃない」と呼ばれるのを嫌がる人もいますので気をつけましょう。
まとめ
妻の呼び方について紹介してきましたが、いかがでしたか。
正直なところ、妻の呼び方をそこまで深く気にする必要はありません。
妻の呼び方よりも、相手との会話に集中して楽しんだり配慮する方が相手に失礼がなくなり良好なコミュニケーションができます。
コミュニケーションの本質は「人」ですので、その点お忘れなく。
もし妻の呼び方についていちいち指摘してくる人がいるなら、コミュニケーションの本質を少しズレて理解してしまっている可能性がありますので、そっと受け流して距離をとるとよいでしょう。